ヴァイオリン奏法について・・・・・・手や体を痛めている方に
ヴァイオリン奏法については、お悩みの方が多いと思います。
私も、出会った先生方や、演奏家の方々から多くを学ばせていただきました。
そして、チェリストである息子が学生時代の2年間、手を痛め、
楽器を弾けずに過ごした年月を横で見ているしかなかったつらい時期に
そこを乗り越えていく彼の姿を通して、実に多くのことを学ばせてもらいました。
そして分かった事は、誰にでも当てはまる正しい奏法、などというものはないということ。
人それぞれにあう奏法は、別々であるということ、でした。
彼が出会った師、廣戸聡一先生の4スタンス理論を知り、
かかと重心の人と、つま先重心の人では、適するボーイングも、リズムの取り方も
まるで違うことも知りました。
体の使い方、指、手、腕の使い方等は、それぞれにまるで違うらしいのです。
私も含め、ご自分が演奏する方も、生徒さんにレッスンを通していろいろ教えている方も、
そういう意味で、学ぶべきこと、課題が限りなくあります。
また、自分と違う奏法の人を、否定するには当たりません。そもそも体が違うのです。
そして、いい音と感じる音もそれぞれに違うのです。
自分の体に合った奏法を、自分で見つけるためにも、
是非、廣戸聡一先生の4スタンス理論の本を参考になさってください。
どんなに良い先生、有名な先生に師事しておられても、体の違うタイプ先生が薦めてくださる奏法が
あなたの体に合わず、結果的にあなたの体を壊してしまうことが、有りうると思います。
また、先生の立場でいらっしゃる方が、どんなに生徒のために良かれと思って、自分の奏法を教えても、
その人の体には全くあっていない、ということもいくらでも起こりえるということは、本当におそろしいことです。
先生であるためには、いかに多くのことを学ばねばいけないかを、肝に銘じていかねば、と思っています。
オーケストラなどにおいても、どんなにすばらしいコンサートマスターが決めたボーイングも、
あなたの体に合わず納得のいかないものもあるかと思います。
それが、本当に音楽的に間違っていて納得がいかないのか、
体のタイプが違うので弾きにくいのかは、難しい問題です。
また、リズムの取り方も、タイプによって全く逆、という可能性もあり、一緒に演奏するときに
自分のリズム感を殺さないと一緒にできない場合も出てくるそうです。
体のタイプの違いによる、奏法の研究が進んでいけば、多くのヴァイオリン奏法の本が、
いづれは書き換えられることと思います。
体にあっていない奏法で、腱鞘炎になったり、楽器が弾けなくなって苦しんでおられる方、
是非、今なさっている奏法がどうなのか、考えてみてください。
そして、痛いのに無理をして弾き続けることは、是非避けてくださいね。
ヴァイオリニスト小笠原伸子TOP